質問:最後の三者面談を有意義にするには?

 息子は中3で、学校でも塾でも三者面談があります。公立・私立両方の志望校は決めていますが、合格がどれほど現実的なのかはよく分かりません。有意義な面談ができるように、準備することや面談で確認するべきことを教えて下さい。また、出願はまだ先ですが、面談で決めた内容は変更しても良いのでしょうか?

まずはしっかり事前準備

 年末に行われる三者面談では、主に志望校の確認と、合格のための学習方法についての話が中心となります。志望校が決まっていらっしゃらない場合でしたら、お子様の希望・現在の成績・学校の校風や特色などを総合的に判断して、お子様にとって一番よい学校をお勧めするような話をしていきます。その場合、事前の準備としては、お子様が高校で何をしたいか、高校卒業後はどのような方向に進みたいかといったことを、お子様と保護者様の間で確認しておくことが必要となります。

 今回のご相談ではすでに志望校を決めていらっしゃる段階とのことですので、面談前の準備としては

①お子様が本当にその学校に行きたいのか
②どのくらい強く志望校への進学を望んでいるのか
③志望校合格に対して足を引っ張っている教科は何か

 の3点をきちんと確認されることが必要だと思います。特に学校の三者面談では、先生方の「生徒を公立高校に確実に合格させたい」という思いから、生徒さんの希望する高校より、合格が確実な学校を勧められることが多いようです。勧められる学校とお子様の志望校が一致していれば問題はありませんが、お子様の希望と違う学校を勧められたときに、お子様や保護者様の気持ちが揺れることがないよう、①・②をしっかりと確認しておくことが必要です。

話はできるだけ具体的に

 面談では、志望校合格のための学習についての話が中心になると思いますが、その時に、ただ「国語を頑張ろう」では国語のどこを、どんなふうに勉強すればいいのかが全くわからないため、いざ学習を始めようと思っても何もできないということになります。そうならないために面談では、志望校合格に必要な学習のしかたについて、どの教科の、どの単元を、どんな教材を使って学習すればいいのかといった細かいところまで具体的にアドバイスを受けることが大切です。面談のその場でアドバイスが受けられなくても、後日教科担当の先生から詳しいアドバイスをもらえるように面談担当の先生と約束をしておくといいと思います。

面談で決めたことに拘束力はない

 面談時に決めた志望校を後から変更すると、ひどく腹を立てる先生がいることも事実ですが、基本的に面談で決めたことには拘束力はありません。特に志望校に関しては、実際に入試を受け、進学するお子様の意志が最も尊重されるべきですから、面談では「○○高校」に決めたけれども、その後どうしても「△△高校」に行きたいと思うようになったのであれば、早い時期に学校の先生にその旨を伝えることが必要です。その際には、ただ「志望校を△△高校に変えたいです」ではなく、志望校を変更する理由をきちんと本人の口から説明されたほうがいいでしょう。

回答:全教研教務推進部 久保 龍己