質問: 中学2年生です。去年の夏休みは部活と宿題で何となく過ごしてしまったので、今年は前半2週間ほど夏期講習を受けます。毎日の過ごし方、だらけてしまいがちなお盆休みや、夏期講習のない日を有意義に過ごすコツを教えてください。また、受験までまだ時間がある今のうちにやっておくことはありますか。

中2の夏休みはとても重要

 中学2年生の学習では、夏休みを境にして英語・数学を中心に学習する量も増え、その内容も難しくなっていきます。したがって、中2の夏休みは、2学期以降飛躍的に難しくなる学習に備え、それまでに学習した内容をしっかりと復習して、自分のものにするための重要な期間となります。この重要な夏休みを有意義なものにするためには、しっかりとした学習計画を立てて毎日を過ごすことが大切です。

まずは目標をはっきりさせる

どんな計画もゴールがあってこそのものですから、まずはこの夏休みに「何を」・「どれだけやるか」ということをはっきりと意識することが大切です。

 具体的には、これまでに学校や塾で受けてきたテストの答案・成績表をもとにして「自分がどの科目のどの単元が苦手なのか(どの単元で間違うことが多いか)」を明らかにします。例えば「方程式の文章題を完璧にできるようにする」のように、この夏のチャレンジテーマをはっきりさせましょう。

「ちょっと頑張れば達成できる」計画を立てる

  こうして夏の目標を決めたら、いよいよ具体的な計画の作成に入りましょう。このときに注意すべきことは「よぉ~っし、この夏は勉強を頑張るぞぉ~」と気合いを入れすぎて、とても実行できそうにない計画を立てるのではなく、普段の生活の中で「ちょっと頑張れば達成できる」計画を立てるようにすることです。そのためには、いきなり「〇時から〇時まで勉強」というふうに決めるのではなく、1日の自分の時間の使い方をグラフに書き出して、その中で確実に勉強に使える時間を見つけ、その時間に「何をするか」だけでなく「どれだけするか」をあてはめていくようにするとよいでしょう。

立てた計画は必ず実行する

  これは当然のことではありますが、せっかく立てた計画も「絵に描いた餅」で終わってしまっては何にもなりません。そこで、そのようになることを防ぐために、計画表を机の前などの目につくところに貼って常に計画を意識することと、一日の終わりに計画を守れたかどうかを確認してカレンダーに「◎・〇・△・☓」といった印をつけることを習慣づけるとよいでしょう。

身についた学習方法は今後に活きる 

 これまでに申し上げてきた計画的な学習の仕方は、一度身についてしまえば、2学期以降ひいては中3になってからの受験勉強に対してもそのまま活用できます。受験までまだ時間のある中学2年生のこの時期にきちんと計画を立てて学習する訓練をすることで、受験生になってから「どんなふうに勉強すればいいのか分からない」と慌てることもなくなります。是非ともこの夏に実行してみてください

 回答:全教研教務推進部 久保 龍己